惡の華:レビュー

惡の華のあらすじ

主人公の文学少年、春日高男は、ある日魔がさしてしまい、同級生の佐伯奈々子という女の子の体操着を盗んでしまいます。
その様子を同級生である嫌われ者の少女、仲村佐和に見つかってしまう所から話が始まります。

仲村佐和は春日に対し、ばらされたくなければ私と契約を結べと迫ります。
徐々に登場人物がダークサイドに落ちていく、ある意味異色の中二病系青春マンガとして人気があります。

惡の華はどんな物語?

最初のスタートは、主人公のちょっとした変態的行動をきっかけに、ある意味主従関係が出来てしまうだけなのですが、話が進むにつれて、登場人物のほとんどが、中二病的存在、ダークサイドに落ちていく姿が、ある意味で衝撃的な作品です。
合言葉は、「クソムシ」。所々に登場する、ある意味この作品の一種のキーワードにもなっている嘲笑です。

最終巻に至るまでその異様な世界観が続くのですが、最後に向かうたびにある意味で物語が収束していく、静かなスタンスが非常に人気となっており、漫画では珍しい、文学性が強い作品として知られています。
読めば読むほど新しい発見があるタイプの作品ですので、手元においてふとした拍子に読みたくなるというタイプのマンガをお探しの方には、おすすめだと言えるでしょう。

惡の華の感想

実写化もされた惡の華ですが、最初読んだとき、その作品の世界観に正直衝撃でした。
特に前半戦はもう、良い意味で異常の一言につきる。
出てくる人出てくる人、皆どんどん、最初の印象とは違う、異常性が露わになってくるため、モー読んでいて鳥肌が止まらなかったです。

でも、その異常さが逆に美しいというか、作品として彩を与えている作品です。
中二病をこじらせまくった作品であるとも言われていますが、確かにその通りで、後半からの怒涛の展開は目を見張るものがあると言えますね。
ページをどんどん読み進めちゃいます。

残念ながら、多分惡の華は万人受けをするようなタイプの作品ではなく、どちらかというと、好き!嫌い!の好みが激しく分かれるタイプの作品ではあると思うのですが…。
ほとんどの人間が誰しも通るような、いわゆるダークサイドの面も見ることが出来る作品と言えますので、そういった思い出に浸りたいという方にも、ある意味おすすめと言えるかもしれません。
まあでも何度も言うようですが、好みが分かれると思うので、読む際には十分気を付けることをおすすめします。

でも、これだけ異様な世界観を広げておきながら、後半編でしっかりと全て回収しているあたりが、本当にきれいな作品なんですよね…。
予想外な展開が多いですし、予測不可能な作品に出会いたいという方にもおすすめです!