亜人:レビュー

亜人のあらすじと評価

何があっても死ぬことが無い人間、亜人。
そんな亜人は人々の中で恐怖を持たれ、亜人狩なるものが世間ではなされる始末。
自分が亜人かどうかは、実際に自分が死なないとわからないため、誰しもが恐怖をしていた。

主人公の少年、永井圭は、下校の途中に不注意でトラックに轢かれて事故死。
だが、次の瞬間、圭は何事も無かったかのように傷が回復し、亜人であることが発覚した。

亜人化が発覚したことで今までの生活が一変。
圭は自分のクラスメートを初め、周囲の人間にも狙われ始めてしまう。

亜人とはどんなマンガなのか?

一言でまとめると、人間VS亜人の戦いが描かれた、壮絶なバトルマンガです。
バトルマンガと言っても、少年漫画のように爽やかなものではなく、やるかやられるか、正に命をかけた、サイコホラー、ダークファンタジー的な要素も含まれているタイプの作品だと言えるでしょう。

亜人化したことが人間にバレて捕まると、一生実験体として、拷問、治験を行わされ、非常に残酷なシーンがあったり、人間と戦う亜人が過激化してテロを起こし、人間の多量虐殺をもくろむシーンなどもあるため、非常にバイオレンスなコミックスとして知られています。
ですがただ虐殺や残酷なシーンがあるのみではなく、この戦いの果てに何があるのか、この戦いを通して何を得るのか、考えさせられる点が、大きな特徴と言えます。

亜人を読んだ感想

突然変異で理由がわからず、何が合っても死なない体になってしまった亜人。
人間はどんな世でもそうですが、自分とは違っているものに対して、畏怖し、差別し、排除するような行動がありますので、そうした人間の残酷な部分、恐ろしい部分が非常に良く描かれている作品だなぁと思いました。

何が合っても死ぬことが無いという、ある意味で恵まれた、残酷な体質である亜人。
この亜人には、望んでなるものではなく、一種の病のようなものだなぁと感じてから、より一層この作品を読み進めるのが恐ろしくなりました。

亜人への拷問シーンが非常に怖い…。
というか、容赦がない、残酷すぎる人間性が見えて、ただただガクブルしてしまいました…。
作品内だけではなく、人間ってこういうところあるよね…。

万が一これ、現実に亜人みたいなことが起こったら一体どうなるんでしょうね…?
恐ろしい限りなんですけど、あながち世界観がリアルで、なんだか実際にいつ起こってもおかしくないよなぁって、ふと思ってしまいました。

でも恐怖だけではなく、戦闘シーンがひたすらかっこいい!
特に亜人の、死なない体を上手く利用した戦闘シーン…鳥肌物でした…!
ダークファンタジー要素が強いバトル物を読みたいという人には、亜人おすすめです。